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職人を学ぶ
武藤久由
 挑戦するってことは失敗が多い。失敗であったことが結果として誰もが考えつかなかった逆転の発想を産みだす。漆塗り職人の武藤久由も失敗の中から独創的な漆の活用法を見つけ出した。

 プラスティック製品と漆の相性が悪いことは漆を扱う者なら常識である。漆が密着せずに剥離してしまう。なので普通の漆塗り職人はプラスティックに密着する溶剤を研究してきた。武藤は遊び半分でゼリーの容器の内側に漆を何層も塗った。案の定、漆はプラスティックから剥離してしまいました。その剥離した漆はゼリーと同じ形状をしていた。その写真を見た当ブランド代表の都築数明がプラスティックを型にすれば自由度が高い漆ができるかもしれないと閃いた。それから二人三脚で新しい技法の漆器作りがスタートしました。

 現在は特許出願(2014-007368)し、各方面のデザイナーさんとコラボレーションしてユニークなデザインの漆器を製作しています。